小説 World-・ 13

「さてと、かたづいたようだな。」
クライがフッと息を吐く。一件落着したようだ。
「メルナス、もう大丈夫だぞ。こっちに来い。」
私はドキドキしながらもクライのほうに駆け寄る。まだ敵がいないかと、思いながらも。
「もう力集の奴らはいないんだね?」
「ああ、力集は、な。」
次も瞬間、クライは後ろからのからの攻撃─はっけいを片手で受け止めた。
「...なんのつもりだ?」
クライは顔色一つ変えずに振り向き、攻撃をしてきたルカリオ─ユクリを睨む。
ユクリも無表情でクライ睨み返す。
「別に。オマエの実力を確かめただけだ。」
ユクリは見た目に寄らずかなり好戦的のようだ。ユクリはクライから距離を離す。
「お前の名を聞かせろ。そこの...ポチエナもな。」
「俺はクライグス・ヂィルノだ。コイツはメルナス。」
クライは私を指差し答える。指を指すなんて、失礼だな。
「知っているとは思うがな、礼儀だ。俺はユクリ・ザンバード、よろしく。」
そう言い終えるとユクリは、こちらに背を向け歩きだした。ユクリの姿が見えなくなると、クライがこちらを向く。
「さて、新しい情報は手に入れた、行くぞ。」
「え?いつ情報を手に入れたの...?」
「その質問には答えられない。」
そう言うとクライはまた私に背を向け、口にした言葉は...
「力集がついに動き始めた。タイムリミットは一週間だ。」
つづく-----